思わず捨てたくなる「擬人化ゴミ箱」が表参道に

ハロウィンパレードで盛り上がる東京・表参道に擬人化したゴミ箱「ゴミ箱星人」が登場した。写真はマネキンを改良した設置型のゴミ箱星人

ハロウィンパレードで盛り上がる東京・表参道で、10月28日、擬人化したゴミ箱「ゴミ箱星人」が登場した。街のモヤモヤをアイデアでスッキリさせようという「スッキリングプロジェクト」の一環で、思わず捨てたくなるゴミ箱を設置し、ポイ捨てを防ぐのが目的だ。

スッキリングのプロジェクトチームは、社会課題をアイデアで解決するサービスを提供するブラボ、全国42エリアで清掃活動を行うグリーンバード、廃棄されたビニール傘の無料シェアリングを行うシブカサ、博多を拠点に違法駐輪問題に取り組むビーサイクル、菓子メーカーのロッテで構成される。

28日に登場したゴミ箱星人は、移動型と設置型の2種類。移動型は、人がゴミ箱をかぶる形で、自らゴミを拾ったり、通行人とコミュニケーションを取ったりすることができる。設置型は、マネキンをゴミ箱に改良した。ゴミを捨てるとその振動で「むしゃむしゃ」「サンキュー」など音が出る仕組みになっている。

ゴミ箱星人が動けば、子どもたちが興味津々で一斉に集まる。ゴミを捨てれば、ゴミ箱星人から「ありがとう」の声。道行く人が「何これ」「びっくりした」と驚きの声を挙げながら、楽しそうにゴミを捨てていく姿が印象的だった。

擬人化ゴミ箱のアイデアは、オンラインのアイデアボード「ブラボ」から生まれた。「思わず捨てたくなるゴミ箱」のアイデアを募ったところ、「投票ゴミ箱」や「テトリスゴミ箱」など442のアイデアが集まった。

9月末にはワークショップを開催し、よりゴミ箱に親しんでもらおうとゴミ箱を擬人化することが決まった。ゴミ箱星人の制作は、次世代車イス「WHILL」の開発で知られる杉江理氏が担当した。

ブラボの坂田直樹代表は、「企業、NPO、生活者の枠を超えて、楽しみながら、地域の課題を解決し、街をより良くするきっかけを提供していきたい」と語る。

現在はロッテと協働し、「思わず包みたくなるガムの捨て紙」や「携帯ゴミ箱」のアイデアも集めている。ロッテ広報・宣伝部広報担当の大谷栄次氏は、「来年には製品化を目指したい」と話した。(オルタナ編集部=吉田広子)

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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