若者たちを中心としたゆるやかなネットワーク団体「あばぁこんね」は、水俣弁で「じゃあ、おいでよ!」を意味する団体名のもと、水俣に関心を持ったメンバーを全国各地に抱えている。
交流会や地域復興のものづくり、福島や東京でのマルシェなどの展開の他、色彩豊かな水俣を伝えたいと、鮮やかな海の写真のクリアファイルを作成した。水俣病の教訓を活かし、そしてそのイメージを超えようと、地域に新たな活力が芽生えている。
今回初めて水俣を訪れたという菅野さんは、このフォーラムに先立って水俣病歴史資料館で地元の語り部に話を聞いた。「亡くなった母親が、病気のつらさよりも差別の方が辛いと話したのが印象的だった。福島も風評被害など、水俣に似た多くの課題を抱える。水俣での学びを福島の復興に活かしていきたい」と語った。
福島県有機農業ネットワークは3月16日、東京・下北沢にコミュニティ&オーガニックカフェ「ふくしまオルガン堂」を開設した。福島県の情報発信や東京に避難した福島県民の集う場をつくることを目指している。(今井麻希子)