賛成意見では「将来の基幹エネルギーとして核融合発電を実現するために重水素実験を進めるべき」「核融合は核分裂(原子力発電)と違い、高レベル放射性廃棄物の発生がなく、核反応が暴走する危険性もない」などと核融合の意義を認める内容が多くあった。
反対意見では「放射性物質を含む排水がなされると聞いており、放射能汚染される地域をこれ以上増やさないでほしい」「実験棟や実験装置が重水素実験により放射化され、大量の放射性廃棄物が発生します」など、放射性物質の発生自体に異を唱える主張が目立った。
市外の人の意見は賛成225件に対し、反対が228件でわずかに上回った。
市内の母親らが中心になって約3万人分の反対署名も集められたが、市は賛成意見が大勢となったパブリックコメントや市議会、区長会などの意見を含めて評価し、実験に同意せざるを得ないと判断したという。(オルタナ編集委員=関口威人)