受賞商品は、環境だけでなく人(社会的弱者)や社会(地域、伝統)に配慮している「社会性」と品質や機能、デザインといった「商品性」に加えて、商品やサービスが生まれた「背景」や「ストーリー」、商品普及のための「仕組み」の観点で評価された。
例えば、自然由来の素材を使用したエコマコの婦人服、雑貨小物、ウエディングドレス。素材の一つである非可食トウモロコシを原料としたポリ乳酸繊維は、土中あるいは水中の微生物のはたらきにより炭酸ガスと水に分解されるので、地球環境を汚染することがない。
また日本の伝統技術保全という観点から、染めは京都で130年、三代に続く伝統の職人に依頼し、一点一点手仕事で染めをほどこしている。
アライアンス・ファクトリーのZAMBIKESバンブーバイクフレームは、その製造・供給をアフリカ南部のザンビアに工場を建設することで、現地の雇用創出と生活改善に貢献している。現地の竹は極めて肉厚で強靭で、竹の持つ独特な「しなり」と優れた衝撃吸収性・振動減衰性を利用したバイクフレームは、でこぼこの多い路面や長距離ツーリングでの疲労の蓄積を抑え、快適な乗り心地を実現する。
ソーシャルプロダクツ大賞は、ソーシャルプロダクツ賞受賞者による投票結果と、一次審査・二次審査の結果を参考に、審査員長・副審査員長らによる審査で決まる。
受賞した商品・サービスは社会性と商品性が高いレベルで調和している証として「SPAマーク」を掲示できるようになる。
ソーシャルプロダクツ普及推進協会事務局の赤熊敬子さんは、「『SPAマーク』は『消費を通じて無理なく気軽に社会貢献ができる商品・サービス』であることを示す日本初のソーシャルプロダクツのマークです。消費者が選択する際の判断基準として役立ててほしい」と話す。(オルタナ編集部=副島久仁彦)
第1回「ソーシャルプロダクツ・アワード」受賞商品・サービスの一覧