参院選を前に野党連合構想は「同床異夢」

その一方で、みどり連合の実現方法を巡っては意見が対立。谷岡氏は「統一候補名簿を作ると、当選後に連合をばらせなくなる」と「オリーブの木」方式に難色を示し、「党議拘束などの制約を設けないので、みどりの風を(参院選に向けた)プラットフォームに使ってほしい」と語り、自党を軸にした野党連携を唱えた。

これに対し阿部氏は「みどり連合の名前で政治団体登録し、そこに政党や勢力が候補者を立てるべき」と説き、あくまで「オリーブの木」方式の連合が必要との考えを示した。生活の党のはたともこ参院議員は「個人として連携に賛成だが、党に持ち帰り検討する」と述べ、社民党の吉田忠智参院議員は「連携に向けて努力する」と消極的だった。

俳優の山本太郎氏が「このままでは抵抗勢力は根絶やしにされてしまう」と危機感をあらわにし、谷岡氏も「衆院選での惨敗を受けて各党はいまだに様子見の姿勢だが、参院選まで時間がない」と焦りをにじませたものの、野党連携に向けた足並みは揃わない。

こうした状況を前に、夏の参院選で初の国政選挙を迎える緑の党のすぐろ奈緒共同代表は「より幅広い連携に向け、ゼロベースで話し合う必要性も感じる」とやんわりクギを刺した。(オルタナ編集委員=斉藤円華)

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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