NGOとの協働が企業の信頼性を高める――下田屋毅の欧州CSR最前線(30)

ビジネス・イン・ザ・コミュニティ(BITC)国際部長のスー・アドキンス氏は、NGOとの協働において「企業の能力、企業に何ができるか、についてNGOに率直に話しかけること」。また、「企業自身を偽らないこと。企業活動においてすべて良いことをしているふりをしない、そして、自社のビジネスケースを説明することを回避しないこと」と話す。

■ 協働に必要な8ステップ

NGOとの協働で必要な項目は以下のとおりだ。

1.企業のNGOとの協働の理由の明確化
2.適切なパートナー選択
3.自社とNGOとの違いの認識
4.NGOとの協働における企業側の体制の整備
5.NGOとのエンゲージメントを本業へ統合
6.企業とNGO間のコミュニケーション計画の策定
7.NGOとの関係の構築プロセス、相互理解/発展の計画の策定
8.協働事業の評価のためのベンチマークの確認

1.企業のNGOとの協働の理由の明確化
そもそもなぜ企業がNGOと協働することが必要なのかを社内で明確にする。NGOとの協働では、モチベーションが鍵となる。社会貢献に対する思い、リスクの軽減、良い評判の構築、協働がどう影響するか、など企業がNGOとの協働に必要な理由、モチベーションの確保が重要となる。

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下田屋 毅(CSRコンサルタント)

欧州と日本のCSR/サステナビリティの架け橋となるべく活動を行っている。サステイナビジョン代表取締役。一般社団法人ASSC(アスク)代表理事。一般社団法人日本サステイナブル・レストラン協会代表理事。英国イーストアングリア大学環境科学修士、ランカスター大学MBA。執筆記事一覧

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