各地で進む「ご当地電力」、静岡で交流会

静岡訪問が初めてだと言うNPO法人新エネルギーをすすめる宝塚の会の佐藤佳子さんは、「私たちは会社を立ち上げて、事業を始めたばかり。毎日いろいろと悩みながら運営していますが、静岡の活動を聞くことができてすごく参考になりました。本当に来て良かった」と喜ぶ。

宝塚からは、市民が共同で「宝塚すみれ発電所第一号」(出力約11キロワット)を設置した際に、新エネルギー推進課の職員が休日に一市民として参加するなど、市民と行政の垣根を越えた交流が、官と民との新しい関係性を作っていることが報告された。

話を聞いた静岡の服部社長は、「一般市民の人たちが、ひとつ20キロもあるコンクリートを自分たちで運び、ほとんど手作りで設置してしまったことを知って、本当に驚きました。すごいパワーです。直接お会いすることで、刺激を受けました」と語る。

静岡市番町市民活動センターの屋根に設置された出力約50キロワットの太陽光パネルの前で集合写真

主催した環境エネルギー政策研究所(ISEP)の山下紀明研究員は、「静岡や小田原は先進的な事例ですが、事業が進んでいるかどうかだけが大事ではなく、状況の異なる地域の人たちがそれぞれ顔を合わせて、お互いに学びあうことが重要だと思います」と語る。

施設見学と交流を通して、参加者はそれぞれの地域で活動するだけでなく、横につながることの重要性を実感することになった。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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