■ 起業家精神とは「気質ではなく行動」
今後、15人の挑戦者は、6カ月後の「結晶(決勝)大会」に向けて、月1回、教育ワークショップや公開相互志援会に参加し、一般の観客から辛めの志援フィードバックをもらいながら、自身の志と実現したい未来ビジョンの深化、スケールアップを目指す。
公開志援会は、関西、関東、九州、東北、中部など全国各地で行われる。
同時に、企業の中堅幹部や経営者から構成される伴走者チームによる、メンタリング・コーチング、経営ノウハウなどの指導やコンサルティングを受けながら、事業の再構築にも取り組む。
挑戦者は、「結晶(決勝)大会」で磨き上げた、志と未来ビジョンを発表する。支援者、大学生や地域の一般の観客ら約1000人が「どの出場者の志と未来ビジョンに最も共感・信頼をするか」「どの出場者を最も心から支援したいと思うか」の基準をもとに投票する。最終的に審査委員会の議論を経て、代表受賞者、他各賞を決定する。
コンペ形式だが、挑戦者達のリーダーとしての成長と事業の再構築、そして、自身の志と未来ビジョンを全国に問い、共感の輪を広げることが大会の目的であるため、賞金を出したり、ビジネス上の便宜を図ったりはしていないのが特徴だ。プログラム終了後も挑戦者たちはフェローとして認定され、継続的な支援を受けられる。
開会式の熱気を目の当たりにして、経営学の巨人、ピーター・ドラッカーの言葉を思い出した。
「起業家精神とは、気質ではなく行動である」
世界が抱える社会の難題を解決できる先駆者になれるのか。今回の大会に挑戦する15人の社会起業家の行動力に期待したい。