農地のソーラー発電加速、農業と太陽光併用の動きも

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今後、TPPによってさらに耕作放棄地の増加が見込まれているなか、農家の増収策として普及させたい考えだ。「アグリソーラー」は、農業とソーラー発電を一体化したシステム。2013年3月、農水省が作高を2割以上減少させない条件で農地のソーラー化を許可する省令を発布したことで、その普及が期待されている。全国では、このような「ソーラーシェアリング」が各地で拡大中だ。

GreenTは現在、山梨県北杜市でアグリソーラーを展開しているが、今後は神奈川、長野の一部に広げ、2014年度中の発電容量は20メガワットに引き上げる予定だ。北杜市では、10アール(一反)当たりの見込み売電収入は年間300万円ほど。同じ面積でコメを作ると、年間12万円程度にとどまる。

同社は、北杜市の耕作放棄地を中心に、投資家を募り、ソーラー発電を拡大していく計画だ。農地を借りて太陽光パネルを設置、これを内外の投資家に販売していく。現在、1メガワット当たりの初期投資は3億円程度とされる。

ここで問題になるのが、「アグリソーラー」で農業生産をしてもらえる人手の確保が必要なこと。農水省は「同じ年の地域の平均的な収量から2割以上少ない場合は、太陽光発電の継続を認めない」方針だからだ。このため、同社は、農産品の6次産業化、農業労働者の斡旋や営農に対するコンサルタント業務も行う。

農水省の方針に対しては、専門家から「せっかく耕作放棄地があるのに、ソーラーパネルの設置を厳しく規制するのはおかしい」との声が上がる。

発電事業をしたい農家からも「コメを作っても年間12万円にしかならない。ソーラー発電なら年間300万円になる。農家にとってどちらが得か、自明の理のはず」と悲痛な声が聞こえてくる。

農水省が、農地でのソーラーパネルの設置に厳しい規制をかけたがるのは、たとえ耕作放棄地であっても「農地」の面積を減らさないことが省益を守ることになるからだ。これが逆に農家の収入に足かせをはめている。

本来であれば、農地であれ、工業用地であれ、一定面積が生み出す付加価値を高めることが、地域の経済を活性化させるはずだ。農水省の理不尽な規制は続くが、それでも「ソーラーシェアリング」は進むと見られている。

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2014年2月5日(水)11:14

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