編集長コラム) IPCCの新しい報告書を読み解く

◆温室効果ガス排出量の約65%を、化石燃料を使用することと工業プロセスからのCO2排 出量が占めている。排出量は近年さらに増加しており、過去40年の間に過去からの人為的CO2累積排出量の半分を排出している。

◆このまま現状以上の温暖化対策を何も行わないなら排出量は減少に向かわず、2100年に約4度前後も上がってしまう可能性が高い。

◆2度未満に抑えるためのシナリオ では、エネルギーシステムを大幅に変える必要があり、エネルギー供給からの排出量を2040年から2070年の間には2010年に比べて90%以上減少しなければならない。

◆2度未満に抑えるシナリオでは、2050年には温室効果ガスの排出量を2010年比で40~70%削減する必要がある。2100年には排出量をゼロにするかマイナスにしなければならない。

◆ 今日すでにある対策以上の温暖化対策の実施を遅らせて、2030年までそのままの傾向でいくと、2030年以降にそのツケが周り、必要となる削減ペースが至極困難な水準となる。その結果、2度未満に抑えることが非常に困難になる。つまり、早期の対策が急務だ。

◆電力を脱炭素化していくことが、経済性の高い削減方法であり、2050年に電力に占める低炭素エネルギーの割合を、30%から80%に引き上げることが必要なこと。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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