[CSR] タバコのリサイクルが日本上陸、吸い殻をプラスチックに

アメリカンスピリットとテラサイクルのロゴ

サンタフェナチュラルタバコジャパンは17日、米リサイクル会社テラサイクルとの共同プログラム「吸い殻ブリゲード」を始めると発表した。回収したタバコの吸い殻を再生プラスチックや肥料にリサイクルするプログラムで、アジアでの展開は初となる。(オルタナ編集部=佐藤理来)

サンタフェナチュラルタバコジャパンは、「ナチュラル アメリカン スピリット」など無添加タバコの輸入販売会社だ。有機栽培されたタバコの葉を使ったオーガニック製品も販売している。

同社はプロモーション製品を再生素材で製造するなどリサイクルに力を入れ、米国本社では製造工程での廃棄物をゼロにする活動をしている。

吸い殻ブリゲードは吸い殻を回収し、フィルターはペレット化して再生プラスチック製品に、紙や葉の部分はコンポストして肥料にリサイクルするプログラムだ。

テラサイクルのサイトで登録すれば誰でも参加でき、家庭で集めた吸い殻をテラサイクル・ジャパンに送るとリサイクルされる。吸い殻は銘柄を問わず、汚れたり湿ったりしているものでも問題ないという。

日本たばこ協会の報告によると、2013年の国内消費量は1927億本だ。これらは吸い終わればすべてゴミとなる。

従来、吸い殻のリサイクルは困難だとされてきたが、テラサイクルが2012年にリサイクル技術を開発した。ガンマ線による処理でフィルターの殺菌を行う。約5万本の吸い殻から工業用のパレット1枚(1㎏程度)を製造可能だ。

吸い殻ブリゲードは2013年にカナダで始まった。個人有志や自治体との協力によって、これまでに260万本以上の吸い殻を回収している。

サンタフェナチュラルタバコジャパンは、販売店や消費者に回収協力を呼び掛けたり、地域の清掃活動で集めた吸い殻を提供したりする。

サンタフェナチュラルタバコジャパンの東智徳社長は、「オーガニックタバコを製造するメーカーとして、大地への責任や持続性を活動方針にしている。日本たばこ業界としての展開は予定していないが、当社としてゴミを減らすだけでなく、循環まで含めた形にしたかった」とコメントしている。

参加登録は17日からで、吸い殻の受け付けは22日から。5月17日には江ノ島で、清掃活動団体「海さくら」との回収活動も企画している。

テラサイクル公式サイト(英語)https://www.terracycle.com

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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