震災でたくましさ増した社会起業家に共感する学生【CSRフロンティア】

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原田 勝広(明治学院大学教授)

大学には夏休みがあり羨ましがられる。しかし、案外忙しいのである。私の場合、明治学院大学で「NPOマネジメント」という授業を持っていて、学生が2週間インターンでお世話になっているNPO を訪ねなければならない。今年は15人の学生が北は北海道から南は沖縄まで出かけていて東奔西走の日々だ。

今年で6年目、当初は私が紹介するお仕着せの環境、福祉、国際協力NPOが大半だったが、最近では、学生自らがインターン先を探してくる。実習先を回っていて、驚くのは、多くが若い社会起業家であること。そしてお互いにつながり連携している実態である。もちろん、実習先に関しては、学生がそれぞれ勝手に選んだだけなので、後でそれがネットワークでつながっていることに彼ら自身、驚くことになる。

福島県出身の学生A子さんは、実家に近い田村市の仮設住宅で原発事故避難者を支援しているNPO コースター(福島県郡山市)で実習中だ。代表は羽鳥圭さん。野村総研出身だが、社会起業家育成で知られるNPOエティックで働いたことがあり、この業界に詳しい。尾崎行雄の三女、雪香が相馬藩に嫁ぎ、相馬雪香になり、彼女が創設したのが認定NGO 難民を助ける会だが、その関係から福島の南相馬で熱心に支援を続けていることなどを語ってくれた。同じNGOでは、キリスト教系のADRA(東京・品川)が福島県に支援に入っている。A子さんが声を上げた。「あらっ、ADRAってB子さんがインターンをしている団体じゃないですか」。「つながり」を感じた最初の体験だった。

驚くべきネットワークの広がり

羽鳥代表は、エティック育ちの認定NPOフローレンス代表、駒崎弘樹さんや認定NPOカタリバ代表、今村久美さんなど社会起業家の知り合いも多い。この2団体は協力して東日本大震災の被災孤児を支援するハタチ基金を立ち上げ、話題になった。子どもたちが大人になるまで資金的なサポートをしようというプログラムだが、実はエティックにはC子さんという学生がインターンに入っている。これにも感動する。

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2014年7月15日(火)10:07

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