[CSR] 電機メーカー50社の温暖化対策ランキング、ソニーが首位

<「電気機器」ランキング上位7社> 得点は100点満点中

1位 ソニー 82.2点
2位 東芝 81.4点
3位 コニカミノルタ 75.7点
4位 リコー 75.4点
5位 富士通 74.4点
6位 カシオ計算機 67.1点
7位 セイコーエプソン 65.1点

企業による温暖化対策の取り組みに関する情報は、環境報告書やCSR報告書などで開示されているが、企業によって削減目標の定め方や、削減の対象とするガスの種類、開示データの範囲などがバラバラだ。そのため、開示情報をもとに企業の取り組みを正しく理解し、比較を行うことは難しい。

そこで、WWFジャパンは、環境報告書類で公開されている情報のみに基づき、各企業の取り組みレベルを同一の指標(全21指標)を用いて評価した。評価指標は、1)温暖化対策の目標および実績に対する評価(計11指標)と、2)温暖化対策の情報開示に対する評価(計10指標)の2つの側面から成る。

全21の指標の中でも、実効性の観点から特に重要な7つの指標は次の通りだ。

<重要7指標>

▼長期的なビジョン
▼削減量の単位
▼省エネルギー目標
▼再生可能エネルギー目標
▼総量削減目標の難易度
▼LC全体での排出量把握・開示
▼第3者による評価

WWFジャパンの発表によると、今回、ランキング上位に入った7社は、これら7つの重要指標の中でも、特に、長期的なビジョンや温室効果ガスの排出削減目標の難易度、第3者検証による信頼性向上、ライフサイクル全体での排出量の見える化などの項目において高得点を獲得し、その他の企業に差をつけているという。

さらに、WWFジャパンは「2013年度以降の目標レベルを後退させている企業がある」ことも指摘している。

例えば、日立製作所は、2012年度までは総量での温室効果ガス(GHG)削減目標を掲げていたが、13年度以降ではGHGの原単位目標に切り替えた。

このほか、シャープがGHGではなく消費エネルギーの原単位目標(省エネ目標)に切り替えたり、小糸製作所が13年度以降の新たな目標を設定していなかったりするなどした。

WWFジャパンは、「国の目標とは関係なく、長期目標の下で対策を進める強いリーダーシップを持つ企業がある一方で、目標レベルを後退させている企業が存在することから、国レベルでの目標不在が、残念ながら産業界の取り組みにも少なからず影を落としていることが伺える」とコメントしている。

8位以降の企業は次の通り(企業名は得点順)。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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