協働の時代が求める「コーディネーター」役【CSRフロンティア】

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原田 勝広(明治学院大学教授)

日本にも世界にも多くの課題が山積し、政府だけでなく、NPO、NGOが活躍する時代になっている。また、CSRやソーシャル・ビジネス、BOPビジネスという形でビジネスセクターの企業もここに参画し始めた。いわば3つのセクターの「協働の時代」「ネットワーク社会」に入っている。皆でリソースを持ち寄り、特徴を生かしあって事業に取り組む。そう口で言うのは簡単だが、実際にはそれぞれのセクターのカルチャー、価値観が異なることから、事業がなかなかスムーズには運ばないのが悩みだ。

そこで、注目されるのがセクター間をつなぐ「コーディネーター」である。東日本大震災では、全国からボランティアが駆け付けたが、行政は被災者のニーズと、ボランティア、NPOの力をうまくマッチングできなかった。そこでコーディネーターとして活躍したのが、世界の難民や自然災害被災者支援で実績のあるジャパン・プラットフォームのNGOの人たちで、各地に設立されたボランティアセンターに入りこんで、見事な調整ぶりを見せた。

若者と地域をつなぐ人が必要

そんな折、NPO 法人フローレンス代表の駒崎弘樹さんやNPO法人カタリバ代表の今村久美さん、NPO法人かものはしプロジェクト代表の村田早耶香さんなど著名な社会起業家育成で知られるNPO法人ETIC.(エティック)が「地域若者チャレンジ賞」を開催するというので、出かけてみた。てっきり、社会起業家の卵たちが、社会課題に挑戦する、その果敢な奮闘ぶりが聞けるのだろうと思っていたら当てがはずれた。

この企画は、インターンの若者が地方の抱える過疎や高齢化、子育て、農業といった難題に挑戦するのだが、彼らは大学生が主で、まだまだ未熟。社会起業家ほど「とがった」キャラも見当たらない。彼らをサポートする人が必要で、主役はむしろ、若者のチャレンジを受け止める大人の側の自治体であったり、中小企業であったり、あるいは、地元のNPOだったりする。さらに、若者と地域の大人をコーディネートする人が「黒子」として大きな役割を果たすのである。

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2014年8月12日(火)11:21

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