■全国の美容師とつながる
「夢はさみ」のトレーニング終了後は、実際に近所の小学生の髪を切る「モデルデー」を実施。トレーナーである美容師はなるべく手出しをせずに見守る。何度も教えた部分が成功したときの喜びはひとしおだ。
美容師からは「美容師であることに誇りを持てた」「努力すれば実ることを私も子どもたちも一緒に学んだ」といった声もある。
「夢はさみ」に参加する美容師は、毎年、全国の美容室から応募してくる。
シュワルツコフプロフェッショナル事業本部にとっても、パートナーである美容室と新たな関係を築くきっかけにもなる。
この日本発のプロジェクトは、2010年11月から世界のシュワルツコフにも広がった。ドイツ、イギリスのトレーナーがインドへ、スペインのトレーナーがペルーに派遣されるなど、これまでに15カ国で600人以上に美容職業訓練を行ったという。
鈴木さんは、「目標は、カンボジアの子どもたちが自立できるようになること。そのためにも、就職支援なども積極的に行っていきたい」と意気込む。