[サプライチェーン]御嶽山噴火発生、物流リスクを考える

実務家なら当然、頭の中では知っていることでも、実行面では障害が多いのも事実であり、当該会社が何故実行できないか、教科書やテキストでは基本要素のはずが、顧客の会社によって制約があるのも理解できる。そこにこそ3PLとしての専門性(エキスパートスキル)を発揮して社会に貢献することで顧客満足が得られるわけである。世界中に広まったインターネットによる迅速な商取引で益々航空便が利用されることになるが、そこにはリスクも伴う。

今回の噴火では4年前のアイスランドほどの航空規制は発生していないが、今後エアーによるサプライチェーンを計画する際に、過去の教訓や事故の経緯、経過、また結果の行動、反省などを記録しておき社内に残すことが重要になるが、なぜか日本企業は、人的な引継ぎを怠ることはないが、社内で起きた過去の事故や失敗を残さない傾向を筆者は多く見てきた。前任者の欠陥を指摘することが良くないという気持ちはわかるが会社の、企業の資産として記録し全社員と共有することは決して間違いではないと思料する。

【うえはら・おさむ】特定非営利活動法人日本サプライマネジメント協会理事長、ESSECビジネススクール特任教授、法政大学経営大学院兼任講師

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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