過去の大震災から学ぶ、「マンション防災」のあるべき姿[荒 昌史]

それを教えてくれたのは、東日本大震災にて被災した方々でした。鮮烈な記憶を辿り、これからの大震災に備えるために「よき避難者」の必要性を、時には涙ながらに語ってくれました。

宮城県石巻にて東日本大震災の発災当時のお話を伺いました
宮城県石巻にて東日本大震災の発災当時のお話を伺いました

■ 過去の大震災から学ぶ、マンション防災

私が主宰する、防災減災研修・ワークショップ事業を行う「Community Crossing Japan(以下CCJ)」では、2012年12月に阪神・淡路大震災の教訓を学ぶべく神戸と淡路島を訪問しました。

「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」には参考になるデータが豊富にあり、おすすめです。

一方で、被災された方にもインタビューをさせていただきましたが、「当時のことをなかなか思い出せない」という方も少なくありませんでした。

それがいけないというわけではなく、20年近くも経っていますし、何もしなければだんだん忘れていくのが人の性質です。逆に言えば、誰かが教訓として未来へ伝えていく役割を担う必要があり、私たちもその一端を担えたらと考えています。

CCJでは定期的に過去の大震災の教訓を学ぶ勉強会を開催している
CCJでは定期的に過去の大震災の教訓を学ぶ勉強会を開催している

■ 3月に10年ぶりの国連防災会議が仙台で開催される

前回の「国連防災世界会議」は、阪神・淡路大震災から10年目である2005年に神戸で開催されました。今回は、3月14日から18日まで、仙台にて開催されます。「国連防災世界会議」は、国際的な防災戦略について議論する国連主催の会議であり、非常に貴重な機会です。

CCJでは、3月15日にパブリック・フォーラム「集合住宅と地域コミュニティによる防災減災〜東日本大震災の実例と提言〜」を、大手住宅管理会社である大和ライフネクストとともに開催します。

当日は東日本大震災の避難所を支援してきた復興応援団が避難生活の実態を紹介し、マンション管理会社、マンション管理士という異なる立場の専門家が一堂に介して、マンション防災のあるべき姿を考察します。

大和ライフネクスト社のホームページより、どなたでも無料で参加いただけますので、よろしければ足をお運びください。

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