私たちに身近な生物多様性(3)ウズラ―戦国武将にも江戸庶民にも愛でられて[坂本 優]

これまた当然のことながら、大型で肉付きのよいウズラや、成長が早いウズラ、卵をよく生むウズラなど、家禽としての改良品種は、特許など知的財産化の対象となっている。

片や絶滅危惧2類に分類されている日本の野生ウズラ。生物多様性の視点などからも、野鳥の家禽化、その再野生化と地域亜種の進化などを探求する上でも、大きな知的、学術的価値があることだろう。しかし、それを知的財産として評価する手段を、残念ながら今の私たちは持ち合わせていない。

カルピス㈱人事・総務部 坂本優
<「食品特許 2013年11月,12月号」、「バルディーズ研究会通信158号」より抜粋加筆>

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坂本 優(生きものコラムニスト/環境NGO代表)

1953年生。東京大学卒業後、味の素株式会社入社。法務・総務業務を中心に担当。カルピス株式会社(現アサヒ飲料株式会社)出向、転籍を経て、同社のアサヒグループ入り以降、同グループ各社で、法務・コンプライアンス業務等を担当。2018年12月65歳をもって退職。大学時代「動物の科学研究会」に参加。味の素在籍時、現「味の素バードサンクチュアリ」を開設する等、生きものを通した環境問題にも通じる。(2011年以降、バルディーズ研究会議長。趣味ラグビー シニアラグビーチーム「不惑倶楽部」の黄色パンツ (数え歳70代チーム)にて現役続行中)

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