自転車事故抑止へ「ナビライン」 路上駐車対策が課題

出席した世田谷区の保坂展人区長は「やはり路上駐車が目立つ」。川崎市から毎日自転車通勤しているという、自転車活用推進議員連盟の小泉昭男参院議員(自民党)も「(自転車)レーンの上に駐車されると(自転車は)避けて通らなければならない。片側3車線の道路は(左の)1車線を恒常的にバスレーンにした方がいい」と話した。

評価会の様子。中央が小泉昭男参院議員=28日
評価会の様子。中央が小泉昭男参院議員=28日

自活研の小林成基理事長は「トラックが荷さばきで駐車すると、一般のクルマも(釣られるように)停まる。世田谷区内には荷さばき用の駐車場が少ない。246号周辺にそうしたスペースを設けて、トラックの荷物は台車で運ぶような流れを作るべき」と提案した。

一方、ナビラインの効果として参加者から「安心感がある」「自動車がいつもより左側を空けて停車しているように感じた」などの感想が挙がった。

評価会の最後、岩手県立大学の元田良孝教授は「ナビラインはどこでも設置できる。国は見本を示して、他の地域の道路管理者をリードしてほしい」と期待を示した。

自転車が安全に通行できる空間が車道に確保されれば、歩行者と自転車が歩道で事故を起こす危険も減る。歩行者を第一に「交通の優先権」を確立する上でも、自転車通行空間の拡充は避けて通れない課題だ。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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