政治に世代ダイバーシティを[三輪 昭子]

実際、投票行動についての迷いや学習の不足を訴える、あるいは少子化の影響もあり社会的な適応力が不十分な18歳が存在します。

その一方で、「今までお年寄り中心の政治家の目線を、僕らの感覚に近づけられる」「若者の意見を取り上げた方が日本は良くなる」と選挙権18歳を歓迎する高校生の存在もあります。

若者の声を行政や政治に持っていかなければならないという考えは、例えば行政主導で若者会議を立ち上げる動きや、学生団体から成長して形成された若者会議を支援しようとする行政や政治家の方々の動きから、知ることができます。政治の世界でも、世代によるダイバーシティが必要という考えが出てきたのかもしれません。

実際のところ、未来の日本は日本の若者が創るのです。当然の流れです。しかしながら現在のところ若者は社会的弱者と化し、積極的な参加が社会・経済・政治の中に見られるとは言えない状況だと思います。若者たちは若者たちになりに、さまざまな問題について話し合う場を望んでいるのではないかと思われるところがあります。「本当は機会があれば話したいのだ」ということを、筆者は耳にしたことがあったのです。

名古屋わかもの会議(代表:水野翔太)という学生団体が愛知県・名古屋市を中心に活動しています。この団体が最初に各地の若者を集めて、ディスカッションの機会を設けるイベントを昨年3月に実施しました。それが第1回名古屋わかもの会議です。同年8月の第2回の名古屋わかもの会議を経て1周年を迎える2015年3月、3月23日(月)に第3回名古屋わかもの会議を実施予定です。今回も100余名規模での会を計画しています。

第1回が名古屋テレビ塔、第2回が名古屋市政資料館と、これまで名古屋市でも有数の記念的建造物で実施。第3回は、名古屋港を舞台に船上見学で海から名古屋を見つめるというフィールドワークを予定しています。これが会議への参加することの、ひとつの楽しみにつながると思われます。

実行委員のメンバーたちは3月5日、事前準備として名古屋港へ出かけ、乗船によって、当日のシミュレーションをしながら話題提供したいことや様々な想いについて整理。普段は観られない海上からの「愛知・名古屋」の魅力や諸課題を感じられるようにしたいと準備しています。

editor

オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

執筆記事一覧
キーワード:

お気に入り登録するにはログインが必要です

ログインすると「マイページ」機能がご利用できます。気になった記事を「お気に入り」登録できます。
Loading..