ソフトバンクモバイル、社会課題を解決するアイデア募り事業化へ

■ 日常生活のなかで安否確認

ソフトバンクモバイル技術統括モバイルネットワーク企画本部の猪狩(いがり)真一さんは、高齢者の孤独死問題に関心を寄せる。自身の祖母が一人暮らしをしているのもあって、日常生活のなかで、安否を確認できるサービスを模索していた。

そうして生まれたのが「みまもりライト」だ。日本の独居高齢世帯は、500万世帯を超える。猪狩さんは、「祖母のことを考えたとき、携帯電話などの新しい機器は使いこなせないだろうと思った。そのうち、使われなくなってしまう可能性もある。毎日使う照明に着目し、さりげなく見守ることができるサービスを目指した」と思いを語る。

過去4回のコンテストで選ばれたプロジェクト8件のうち、6件はすでに事業化が進められている。

昨年ファイナリストに選ばれたソフトバンクモバイルのサービスコンテンツ本部更井清香さんは、毎日、自宅でテレビばかり見て過ごしている祖母の姿を見て、「本当に面白いと思って見ているのか」と疑問を持ち、「高齢者の家での楽しみ・外にでるきっかけを増やすこと」をコンセプトにした商品開発を進めている。

同社の「社会に貢献するビジネスアイデアコンテスト」は、CSR部署が中心になって進めているが、応募は技術部門や管理部門、営業など全社から幅広く集まってくる。直接CSRを担当していなくても、普段から、社会課題に対して何かしたいと思う社員は多いのだろう。部門を超えて機会を提供する同プロジェクトに期待したい。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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