「年間被ばく20ミリでは帰れない」――南相馬の住民が提訴

■原告「南相馬が先例に」

9日夜には都内で「南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回訴訟支援の会」主催の集会が開かれ、原告や弁護士、市民らが参加。原告団長で南相馬市高倉(たかのくら)区長の菅野秀一氏が今回の訴訟にかける思いを語った。

「(20ミリ基準での解除により)将来、孫に健康への影響が出ることを心配している。今後、他の原発で事故が起きた際、避難解除基準が20ミリシーベルトで認められていくとなれば大変だ。その時に『南相馬はこうだった』という先例となるのであって、(訴訟は)大変な責任がある」(菅野氏)

また、別の原告住民は「南相馬だけでなく福島県民、日本全国のみなさんが年間1ミリ以下で安心して暮らせる。そうした生活の権利を求めて訴えを起こした」と強調。他の原告も「20ミリシーベルトは信じられない」「まだまだ線量が高い場所がある。以前は野菜を育てていたが心配で作れない」などと口々に訴えた。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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