故郷は帰れる環境ではない――東電原発事故避難者ら会見

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■帰還の強要は人権侵害

飯館村から避難中の長谷川健一さんは「安心して戻れる環境が整ってから帰還するのはごくごく当たり前のことだ」と述べ、「除染が終わらない内から(国は)『避難解除する』と言っている」と不信感をあらわにした。

「住宅地の除染だけで、(放射性物質による汚染物を詰めた)フレコンバッグがすでに山積みになっている。さらに農地除染も行えば、黒いフレコンバッグの山がとてつもなく生じる。これらを中間貯蔵施設に移すメドも立たない中で帰還が行われようとしている」(長谷川さん)

田村市都路地区から避難した渡辺ミヨ子さんは「国は命とは違うものを守っている気がしてならない。国は子どもの甲状腺がんも『放射線の影響は考えにくい』と説明しているが、それって本当なのかと思う」と訴えた。

「避難者の方たちの話を聞いて、大変恐ろしい残酷なことがこの国で起きようとしている、と改めて実感した」と話したのは、人権NPO「ヒューマン・ライツ・ナウ」の伊藤和子事務局長だ。

伊藤氏は「政府が避難地域の指定を解除し、支援を打ち切って避難者に帰還を強要する。これは、安全でない場所、健康が保たれない場所、汚染されている場所に強制的に人を押し戻す政策で、重大な人権侵害だ」と述べ、国の方針を批判した。

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2015年7月3日(金)12:22

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