イクメンという新しい生き方【サステナブルな世の中って?】

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河口 真理子(株式会社大和総研調査本部主席研究員)

「イクメン」という言葉をご存じだろうか。「イケメン」から転化した言葉といわれるが、ルックスには関係なく、育児を率先して行う男性を指す。ただし、筆者自身電車の中などで子どもの面倒を見ている男性をスマートだと感じるので、総じてイクメンはイケメンのように思える。

実は厚生労働省は少子化対策の一環として、2010年に「イクメンプロジェクト」を発足させている。厚生労働省の少子化対策は保育所など設備の充実など女性をターゲットにしたものが多かったように思う。しかし、子育ては、出産と授乳以外なら男性でも可能だ。育児休業取得の権利も男女平等だ。しかし、現状では出産、子育ては圧倒的に女性の責任とされている。

筆者自身の経験だが子どもの乳母車を夫が押していたら、道行く年配の女性に「男性に乳母車を押させるなんて、恥ずかしくないのか」と怒鳴られたこともある。

保育園の送り迎えも圧倒的に女性が多い。子どもの布団にシーツを付けるなどの雑用もパパは免除されたりする。たまにパパが送り迎えをしていると「あそこのパパは、協力的で感心ね」などと褒められたりする。

子どもを産み育てることは、男女に等しく責任と義務があるはずだから、「子育てに協力的なパパ」というのは矛盾している。協力するとは、自分に責任がないタスクを手伝うことだ。常日頃そう感じていたので、イクメン育成には大賛成である。ではどうやって育成するのか。厚生労働省が後援している「イクメンプロジェクト」のサイトがある。

■「草食系」と揶揄する前に子育てを

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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