シェルが北極海の油田探査を停止――8400億円損の裏側には[佐藤 潤一]

佐藤 潤一
国際環境NGO グリーンピース・ジャパン 事務局長
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英・オランダの石油会社ロイヤル・ダッチ・シェルは9月28日、北極海で行っていた油田調査停止を発表した。少なくとも8400億円の損失ともなる判断だが、その背景には開発を続けることでブランドイメージが悪化するリスクがあったと考えられる。化石燃料に依存する事業への投資リスクも高まっており、自然エネルギーの時代がより近づいている。(グリーンピースジャパン事務局長=佐藤潤一)

ストックホルムの店舗では、シロクマのぬいぐるみとともに油田探査を停止を示す横断幕が張られた

ストックホルムの店舗では、シロクマのぬいぐるみとともに油田探査を停止を示す横断幕が張られた

北極海から衝撃のニュースが飛び込んできた。

28日、英・オランダの石油会社ロイヤル・ダッチ・シェル(以下、シェル)が、米アラスカ州沖の北極海域での石油・ガスの探査活動を停止すると発表したのだ(※)。

(※) Shell’s Press Release “Shell Updates on Alaska exploration.” Sep 28
http://www.shell.com/global/aboutshell/media/news-and-media-releases/2015/shell-updates-on-alaska-exploration.html

■シェルは、8400億円を無駄に

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佐藤 潤一
国際環境NGO グリーンピース・ジャパン 事務局長
2001 年よりグリーンピース・ジャパンのスタッフとなり、ごみ問題・海洋問題などに取り組む。2008年に日本の調査捕鯨事業における不正を刑事告発、その後水産庁が不正を認め謝罪するが、証拠の入手方法をめぐって有罪判決を受ける。それ以降、NGOや市民による「不正を追及する権利」「知る権利」を実現する活動も続ける。企業に対しても積極的に環境保護を訴え、2013年にはユニクロと有害化学物質の使用全廃の合意を実現した。

2015年10月1日(木)18:48

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