たぶん、最終的にはそうなると思う。1995年くらいから、「木造ルネッサンス」の時代だと感じている。
――建築において、環境やサステナブルへの意識はどうでしょうか。
正しい建築とは何かと考えるときの基準で、最も重視するものが、「サステナブル」である。木は、中に二酸化炭素を取り入れることができる。燃やしてしまったら、また二酸化炭素が出てしまう。大事に長く使うことが一番、地球温暖化の防止につながる。
――隈さんはこれまで、木を組んだ建築物を設計されてきましたが、木造とコンクリートでは、耐久性の違いはあるのでしょうか。
素材だけの性能でいうと、木のほうが優れている。コンクリートは、弱ってきたときに見た目では分からない。木は、傷んできたときに、「あ、腐ってきたな」ということが分かる。