お客様・従業員・株主・社会の「4S」への責任を果たす ――JT執行役員

経営理念「4Sモデル」の追求こそがCSRの追求

――JTグループのCSR にはどういう特徴がありますか。

永田:経営理念である4S モデルの追求そのものが、JTグループのCSR 推進です。4Sモデルは1996年から掲げています。Sはステークホルダーを意味します。お客様を中心にして、従業員、株主、社会というステークホルダーに対する責任を高い次元でバランス良く果たし、4者の満足度を高めていくことが我々の経営理念です。以前から、トップを含めて4Sモデルの追求がサステナビリティにとって重要だという理解はありました。ただ、それを強化していくことになったのは2013年からです。その際に、CSR専任の執行役員になったのが私です。

JTグループの経営理念「4Sモデル」
JTグループの経営理念「4Sモデル」

――4Sモデルの実践がCSRということですね。

永田:はい。全社全員で取り組んで行くのがJTグループのCSR推進です。「事業のサステナビリティは、社会のサステナビリティがあってこそ」という認識で取り組んでいます。

――「サステナブル」という言葉は社内で普通に使われていますか。

永田:使われています。一番出てくるのは、事業計画です。それ以外には、それぞれの部門が施策を実施する際にも使われます。例えば、調達部門でサプライヤーとの話をする時は近視眼的な話ではなく、中長期的にどうするかという視点で話し合います。

それに、経営層からサステナビリティという言葉が発信されるようになり、社員の意識も付いて来るようになりました。やはりトップの発信で社員の気付きが加速し、会社が変わる原動力になると思います。

――CSVという言葉が日本では特に流行していますが、どうでしょうか。

永田:CSRもCSVも区別することはないし、ことさら社内でCSVと言うこともないです。

ただ、たばこ事業は規制の多い産業です。国内では需要が下がってきています。そういう意味で考えると、「吸う人も吸わない人も共存できる社会づくり」こそがCSVだと思います。

続きは「サステナブル・ブランド ジャパン」サイトへ

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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