電気を選んで未来を創ろう

照井 敬子
NPO法人Liko-net 理事長
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風力発電はCO2発生削減の一つの方法だ

2016年4月の「電力小売の完全自由化」施行から1年が過ぎた。2000年に大規模(特別高圧)需要家、2005年に中規模(高圧)需要家と段階を踏み、小売自由化の総仕上げとして、一般家庭や小規模事業所、商店など小規模(低圧)需要家に対する「電力小売の自由化」が実施されたのだ。(照井 敬子)

これにより、生活者は既存の一般電力事業者(関東圏であれば東京電力)以外からも電気を購入することが可能となった。電気事業者間の競争を促し、適正価格やサービスの向上を生活者に提供することを、目的の1つに掲げている。※

また、先んじて発電事業が自由化されていたこと、温室効果ガス増加による気候変動対策が、世界的な重要課題であることから、再生可能エネルギー(太陽光・風力・小水力・バイオマス発電など)の推進や、節電、温室効果ガス削減などを目的としたイノベーションが、より重要視されている。

電力小売り自由化の成果として、意外にも認知が低いのが、全国規模での需給調整を可能とした点である。2011年の震災以降、多様な電源の広域的活用が不可欠である状況になり、広域運営推進機関(送配電網を担う電力会社全てが加入)を司令塔として、電気余剰の地域と電気不足の地域間の需給調整が、全国規模で可能となった。この改革のひとつの大きな成果である。

では、どの程度の割合の家庭が、既存電力会社から新電力に切り替えているのだろうか?

2016年12月末時点でのデータによると、一般家庭の新電力切り替え率は各電力会社平均で4.12%となっている。地域別にみると、東京電力からの切り替えが5.25%と最も高く、関西電力の4.08%、北海道電力の3.56%と続く。中国電力0.34%、北陸電力0.64%、四国電力0.83%と、1%に満たない地域も多い。

大都市圏、とりわけ東京近郊の切り替え率が他地域と比較して高いことは、情報へのアクセス頻度が高いことに加え、福島原発事故の影響も少なからずあるだろう。しかし、東京近郊が最も切り替え率が高いとはいえ、「安い」が大好きな日本人の95%が、電気料金がこれまでより安くなるであろう新電力に切り替えていないことに、正直とても驚いている。

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照井 敬子
NPO法人Liko-net 理事長
一般社団法人ソーシャルユニバーシティ総合研究所主席研究員を併任。日本大学理工学部卒業。「健康」を人、社会、地球という領域で捉え、これらが繋がってこそ人は健康に生きることができる、との考えのもと、イベント、セミナー企画運営、執筆活動等を行う。

2017年4月27日(木)1:46

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