ほとんどの企業にとって最大のミッションは「顧客対応」だろう。「アウトサイド・イン」は顧客対応のベクトルをさらに伸ばして、顧客のすぐ後ろに存在する社会課題や社会的ニーズに対応することで、自らのビジネスを創出することだ。
なぜ国連が「アウトサイド・イン」を提唱しているのか。それは、SDGsの前身であるMDGsが解決できなかったグローバルな社会課題に対して、民間企業やビジネスの力をも借りて解決したいという強い意志に他ならない。
もし「攻めのSDGs」という言葉があるとすれば、この「アウトサイド・イン」だろう。ちなみに、小社は第2回「グリーン・オーシャン大賞」として、この「アウトサイド・イン」の事例を公募しており(1月末締め切り)、「サステナブル・ブランド国際会議2018東京」の会場内で開かれる審査会・発表会(3月1日)では、環境大臣賞も授与される予定だ。
「アウトサイド・イン」も「グリーン・オーシャン」も、CSV(共通価値の創造)も、企業のCSRの取り組みとして、ほぼ同義と考えてよい。
一方、「守りのSDGs」とは何か。それは自社の事業が社会に対してマイナスのインパクトを与えていないか、バリューチェーン全体でチェックする「バリューチェーン・マッピング」だ。