木を伐る会社が、地域の子どもたちと木を植える活動!

現在は洋野町教育委員会の主催となって実施

この活動は地域でも大きな評判を呼び、3年前からは洋野町教育委員会主催の活動となり、町内の全小学校から生徒を呼ぶことになった。2017年は10月に実施した植林活動では、洋野町内の中野小学校より4年生16名、向田小学校より3・4年生10名の計26名を招いてカラマツの苗200本を植えた。植えた苗は約50年後に伐採され、木材として利用する計画だ。また、久慈高等学校の竹内基先生による「森と海をつなぐ川」と題した講義も行われ、子どもたちに森林が持つ役割と、川そして海との関わりをわかりやすく説明した。この活動は、今後、中学校にも広げていこうという動きもあるらしい。

丸大県北農林は協賛という位置付けで植林活動日には社員が総出で子供たちの指導にあたっている。林業という仕事が、たんに木を伐るだけではなく、木を植え、守り育てていく持続性のある仕事であることをアピールでき、地域の子どもたちにとってもこの植林体験は森林の大切さを学ぶためのきっかけとなるはずだ。そこからは郷土愛も生まれてくるだろう。こうした活動を林業事業体が実践していくことはとても意義深いと思う。

社員の安全教育にも積極的に取り組む

丸大県北農林は、社員の安全教育にも熱心で、自社で予算を組み、講師を招聘して全社員にチェーンソーによる安全な伐倒技術や知識を身に付けようとしている。未熟な技術で事故が起きては、社員だけでなく会社としても大きな損失になるという考えからだ。社員が会社のいちばんの財産という想いを強く感じられる。

(有)丸大県北農林

フリーランスのコピーライター。「緑の雇用担い手対策事業」の広報宣伝活動に携わり、広報誌Midori Pressを編集。全国の林業地を巡り、森で働く人を取材するうちに森林や林業に関心を抱き、2009年よりNPO法人 森のライフスタイル研究所の活動に2018年3月まで参画。森づくりツアーやツリークライミング体験会等の企画運営を担当。森林、林業と都会に住む若者の窓口づくりを行ってきた。TCJベーシッククライマー。

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