電動バイク人気 環境志向が追い風

このエントリーをはてなブックマークに追加

電動バイクが人気だ。5年後の国内販売が10倍になるとの予測もある。環境志向に加えて手軽さが人気で、各メーカーの新車投入も普及を後押しした。国内市場の縮小が続く中で、新しい取り組みはユーザーの心をつかめるのか。

「車両本体価格9万9800円」。ガソリン車と同程度の価格の電動バイクが注目を集めている。10月1日から、ベンチャー企業のテラモーターズ(東京都渋谷区)が都内で販売する家庭用の「SEED(シード)」だ。安価な鉛電池を用い機能を絞り込んで10万円以下の価格を実現した。別売りの専用充電器は1万8900円。8時間でフル充電でき最高速度45キロ、連続走行距離約40キロと家庭用に十分な性能を持たせた。

ヤマハ発動機は9月から首都圏で電動バイク「EC-03」を販売。排気ガスを一切出さず、小さな車体ながらスムーズな加速を特徴とする。6時間の充電で43キロの走行が可能。価格は同クラスのガソリン車と比べ5万円程度高い25万2000円。さらにホンダも年末から、企業や個人事業主を対象に電動バイク「EV-NEO」のリース販売を行う。

関連ビジネスの参入も相次ぎ、三洋電機はスクーター向けの電池などの駆動システムをスズキと共同開発し、今秋から試作車の走行試験を実施する。

民間調査会社の矢野経済研究所の調べでは、09年電動二輪車の国内出荷台数は4000台規模だったが、2010年には9000台となる見込み。同研究書では2015年に市場は9万5000台規模と10倍になると予測する。国内電動アシスト自転車、高齢者向け電動カートなど、時代を反映した省エネの二輪モビリティの市場も拡大するとみている。

環境意識の高まりの中で、08年から電動自動車を各メーカーが投入。それにつれられバイク、スクーターでも電動車への関心が高まった。二輪車の国内出荷台数は09年に、ピークの1982年のおよそ9分の1となる38万台まで減少した。ホンダ、ヤマハは世界トップの出荷台数を誇り、二輪車生産は日本の産業界の得意分野の一つ。厳しい市場環境の中で電動二輪車は成長の期待できる新分野だ。「電動二輪元年」という言葉もメディアに踊る。ホンダ、ヤマハは世界市場への拡販も狙うという。

電動車はガソリン車に比べた価格の高さが課題だが、もともとバイクは自動車に比べて、手軽さを強調した乗り物だ。自動車よりも先に「電気シフト」が起こることを期待する見方もある。

(オルタナ編集部=石井孝明)9月29日

2010年9月29日(水)18:03

alternaショップ
ページの先頭に戻る↑