SDGsを自分事化へ、丸の内プラチナ大学

「経営に生かすSDGs講座」

■SDGsの「ガラパゴス化」を防ぐには

拙著の書き出しを紹介したい。

「ガラケー(ガラパゴス・ケータイ)」。これは特殊な進化を遂げた日本製携帯端末の自虐的表現だ。世界の変化が激しいため、島国日本では国際標準からかけ離れてしまい、競争力を失う製品・サービスや日本独自の制度など「ガラパゴス化」するものがいまだに多い。 

日本の携帯は、日本独自の通信方式(PDC方式)で高機能の国内競争をしている間に欧州のGSM方式が標準規格になってガラパゴス化した。

ガラパゴス諸島は太平洋の東果ての赤道下にあるエクアドル領の諸島で、大小多くの島と岩礁からなる。「種の起源」のダーウィンが測量船ビーグル号で航海し進化論の着想を得た。北端にはダーウィンの名前を冠したダーウィン島がある。

SDGsでも、日本で横文字だからと「解読作業」をしている間に出遅れ、世界から置いて行かれてガラパゴス化するリスクがあると筆者は危惧している。

SDGsを「ガラパゴス化」させないために、一刻も早く「解読作業」を終えて、企業や自治体などの「実装段階」に入れるよう、政策も結集させる必要がある。

■「拡大版SDGsアクションプラン2018」の発表

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笹谷 秀光(CSR/SDGsコンサルタント)

東京大学法学部卒。1977年農林省入省。2005年環境省大臣官房審議官、2006年農林水産省大臣官房審議官、2007年関東森林管理局長を経て、2008年退官。同年~2019年4月伊藤園で、取締役、常務執行役員等を歴任。2020年4月より現職。著書『CSR新時代の競争戦略』日本評論社・2013年)、『協創力が稼ぐ時代』(ウィズワークス社・2015年)。『 経営に生かすSDGs講座』(環境新聞社・2018年)、『Q&A SDGs経営』(日本経済新聞出版社・2019年)。 笹谷秀光公式サイトー発信型三方よし 執筆記事一覧 

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