大阪2025はSDGs万博

2025年国際博覧会の開催国について、BIE加盟国による投票結果は以下の通りである。

第1回目投票(日本85票、ロシア48票、アゼルバイジャン23票)
決戦投票(日本92票、ロシア61票)

関係者一丸となった日本の外交の勝利である。日本は安倍総理のビデオメッセージや世耕経済産業大臣によるスピーチ等を通じて、3つの約束を示した。

(1)SDGs達成に貢献する万博にすること
(2)参加国と「共創(Co-creation)」する万博にすること
(3)安心安全で快適な万博にすること

大阪万博公式ホームぺージ https://www.expo2025-osaka-japan.jp/

■一過的なイベントではなく持続可能なインパクトを目指せ

BIEのサイトでは、最新ニュースとして「太陽の塔」の画像がトップページにある。フロントページに「In Focus」としてMark Wilson 教授(ミシガン州立大学)の「Expos: Temporary events with lasting impacts」という記事が載っている。

万博でのレガシー創出を訴えている。過去の事例分析もして万博で形成される公園やランドマークが持続的に関係者の印象に残り観光や経済成長に役立つとしている。

興味深いのは、これまでの万博の観光上のレガシーランキングだ。出典としてトリップアドバイザー(2018,7,2)を使っている。9位までは次の通りだ。

1位 セビリア万博1929年(スペイン広場)
ブリスベン万博1988年(サウス・バンク公園)
リスボン万博1998年(水族館)
4位 大阪万博1970年(太陽の塔)
麗水万博(韓国)2012年(アクアプラネット)
シアトル万博1962年(スペースニードル)シアトルのシンボルタワー
7位 ブラッセル万博1958年(アトミウム)シンボルタワーとしての鉄の結晶の巨大模型
8位 バルセロナ万博1929年(マジック・ファウンテン)大噴水
9位 パリ万博1889年エッフェル塔

トリップアドバイザーの人気投票ではあるが認知度把握で参考になると分析している。エッフェル塔が意外に低い感じだが、太陽の塔は4位に入っている。

25年万博の概要

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笹谷 秀光(CSR/SDGsコンサルタント)

東京大学法学部卒。1977年農林省入省。2005年環境省大臣官房審議官、2006年農林水産省大臣官房審議官、2007年関東森林管理局長を経て、2008年退官。同年~2019年4月伊藤園で、取締役、常務執行役員等を歴任。2020年4月より現職。著書『CSR新時代の競争戦略』日本評論社・2013年)、『協創力が稼ぐ時代』(ウィズワークス社・2015年)。『 経営に生かすSDGs講座』(環境新聞社・2018年)、『Q&A SDGs経営』(日本経済新聞出版社・2019年)。 笹谷秀光公式サイトー発信型三方よし 執筆記事一覧 

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キーワード: #SDGs

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