「CSR検定1級一次試験」実施についてお知らせ

CSR検定の考え方<サステナビリティ経営についての基本軸>
0.メガトレンド理解と分析(サステナビリティ視点)
企業・組織は、長期的な時間軸における時代の大きな趨勢や地球規模のサステナビリティに係る潮流(メガトレンド)を理解し、経営の持続可能性に及ぼす影響をリスクと機会の両面から分析すべきである。
1.経営の方向付けと監督のためのガバナンスの確立
コーポレートガバナンスはサステナビリティ経営の基盤であり、株主・投資家をはじめ顧客、従業員、取引先、地域社会などステークホルダーの立場を踏まえた上で、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組みを確立すべきである。
(例:経営戦略の方向付けと監督、後継者計画、社長/CEOの選・解任、経営陣の評価・報酬、社外取締役の活用、取締役会の実効性評価、取締役会でのサステナビリティ起点の経営戦略に係る審議など)

2.企業理念とメガトレンドに基づく長期のビジョン、ゴール
長期(10~30年後)を見据え、自社が目指す経営の姿・方針・成長イメージなどを企業理念とメガトレンド分析などに基づき策定すべきである。

3.ビジネスモデルの構築
サステナビリティ経営のためのビジネスモデル(企業が事業を行うことで、顧客や社会に価値を提供し、それを持続的な企業価値向上に繋げていく仕組み)を構築。利益・成長至上主義のビジネスモデルから社会課題解決と利益創出の同時実現を目指すビジネスモデルへの転換をすべきである。

4.戦略策定(マテリアリティを含む)
長期ビジョン・ゴール達成のため、マテリアリティ(経営とそれを支えるビジネスモデルの持続性に関する重要な経営課題)を特定し、その実現または解決のために事業ポートフォリオを最適化、競争優位の源泉となる経営資源・無形資産およびステークホルダーとの関係などを維持・強化すべきである。

5.戦略の着実な実行
戦略実行に向けた最適な組織設計と人材強化、KPI(財務、非財務)の設定とPDCAマネジメント(価値検証含む)、コンプライアンスおよびリスクマネジメント(事業が社会・環境に及ぼす負のインパクトを回避・軽減するためのデューデリジェンス含む)などに取り組むべきである。

6.統合的な開示と透明性確保
戦略の策定と実行の結果を中長期の企業価値創造ストーリーとして投資家をはじめとするステークホルダーに分かりやすく開示し、透明性を確保すべきである。(情報開示のフレームワーク例:経産省「価値協創ガイダンス」、IIRC「国際統合報告フレームワーク」など)

7.ステークホルダー・エンゲージメント(目的ある対話、連携、共創)の重要性
株主・投資家、顧客、従業員、NPO/NGOなど幅広いステークホルダーの声(期待・要請など)を経営に取り入れるべきである(0~6のすべてに適用)。

CSR検定の各レベルで求められる能力・資質
1級:(2級合格者のうち、さらに高いレベルを目指す方が対象)
地球社会のサステナビリティを基本認識として、卓越したリーダーシップ、俯瞰力、コミュニケーション力を駆使し、社会の変化や動向を知り、企業や組織のCSRリスクを察知・予防するとともに、社会課題の解決を起点にしたビジネス創出など、CSR/サステナビリティを経営に統合する戦略を立案・実践できる。

2級(企業のCSR担当者やNGO/NPOの従事者、研究者などが対象):
CSRの国際標準である「ISO26000」の狙いや中核主題、GRIなどの報告指針やSDGsなどの国際的な行動規範の本質を理解し、企業のCSR経営に反映するとともに、NPOとの協働、CSR活動と本業との統合が主体的にできる「より深いCSRリテラシーと実践的なスキル」を身に付けている。

3級(すべてのビジネスパーソンや学生・生徒が対象):
CSRの基本知識を身に付け、CSR活動が企業や組織の価値を高めること、NPOとの協働の重要
性、企業と社会が連携して社会的課題を解決する意味など、「CSRリテラシーの基本」を理解する。

CSR検定委員会
鈴木 均(CSR検定委員長)、赤羽 真紀子(CSRアジア日本代表)、川村 雅彦、関 正雄(明治大学特任教授)、町井則雄(株式会社シンカ代表取締役)、森 摂(株式会社オルタナ代表取締役)、諸見 昭(CSR検定サポート事務局長)顧問:影山 摩子弥(横浜市立大学教授)

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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キーワード: #CSR#CSR検定

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