■小児がん支援、寄付もボランティアも
日本小児がん研究グループの水谷理事長は、「治療のための研究開発費が圧倒的に不足している」とし、支援の重要性を訴えた。
加えて、水谷理事長は「現在の病院は医療費削減を求められ、経営が最優先事項になっている。医師も看護師も目一杯働いているが、子どもたちを元気づけるための余裕がない」と指摘する。「そうしたなかで、絵本の読み聞かせなど、地域のボランティアによる暖かい支援は本当に支えになる」と続けた。
より子さんも小児病棟で闘病していた当時を振り返りながら、「抗がん剤を受けたら、ぐったりして何もできなくなってしまう。だから楽しいことが必要」とし、現在は病院などで歌を歌っている。
さらに「多くの保護者が、行き場のない思いを抱え、病気になったのは自分のせいだと責めている。兄弟や家族間で亀裂が入ってしまうことがある」と話す。だからこそ、「単にがんを持っているだけで、病気になったから不幸なわけではない。当事者だった自分の気持ちを伝えることで、少しでも負担を軽くできれば」と思いを語る。
恵比寿で開かれた「レモネードスタンドフェスタ」は、ポッカサッポロフード&ビバレッジが支援し、レモネード用のレモン果汁を提供したほか、イベントの企画・運営を行った。同社は2010年にレモネードスタンドの支援を開始し、2016年にレモネードスタンド普及協会を設立。レモネードスタンドの開き方を広く周知したり、レモン果汁を提供したりするなど、支援を続けている。