東京ど真ん中、丸の内で進む「新しい育児」

■父親の利用も促進

ワーキングスペースは、フリーアドレスのオープンスペース(上)のほか、鍵付きの個室デスクもある

利用者にとっては、ラッシュ時に子どもと一緒に通勤するという点が不安の一つ。コトフィスはラッシュをずらす時差出勤に対応するため、朝7時半から開所している。また衣類やおむつ、寝具の洗濯サービスなどを提供することで持ち帰りの荷物を減らし、通勤時の負担軽減に努めている。

「在宅で子どもをみながらでは、結局十分な仕事はできず、育児も中途半端になりがち。キャリアを断絶させないためにも、子どもを保育士にみてもらい、その間メリハリをもって集中して仕事をすることで、親にも子どもにも有意義な時間になる」(須田氏)

母親だけでなく父親の利用も促進している。両親が丸の内近隣に勤めているケースもあり、子どもの送り迎えなど両親が交代で施設を利用する風景は、日常的に多くみられるという。施設のセキュリティカードは、必ず両親の分2枚を渡している。

保育の質を高めるため、保育士の人員を確保して残業の必要がないよう労働環境を整備。また美術館と連携した親子鑑賞の取り組みや、丸の内エリアの自然に触れる体験プログラム、英会話教育など独自の保育内容にも力を入れている。

園児の散歩の風景。丸の内エリアは都心のなかで比較的緑が多い

■社内外の空気変わってきた

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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