森のなかに給餌池を作り、餌付けをするとともに、夜間カメラで生態を観察し、足輪付け調査などもし、数を増やしています。シマフクロウの数は以前の70羽程度から165羽に増えたそうです。
直子さんは「日々の活動は大変だけど、現場に行ったすごさが勝っていて、毎日がうれしい、楽しい」と話します。「シマフクロウを増やすには森づくりをしっかりやるに尽きる」といいます。子どもたちが参加する観察ツアーや野外スケッチ教室などのイベントも実施しています。
ただ、地域の人たちの関心はいま一つだそうです。「シマフクロウは北海道のシンボルなのに、道民全体の関心がある訳ではありません。この活動を浜中町から広げたい」と意気込みます。
シマフクロウ・エイドは今年の「第52回社会貢献者表彰」で表彰を受けました。一方で、他のNGO/NPOと同様、資金的な問題を抱えています。読者の皆さんにもシマフクロウの存在を知って頂き、支援を検討頂けたら幸いです。
(シマフクロウ・エイドのホームページ)
この取材を終えた2日後、屋久島を訪れました。ここでは屋久島の「地杉」を内外装に使った屋久島町役場の新庁舎が完成しました。そのセレモニーで講演をさせて頂き、地元の方々ともたくさん、お話をさせて頂きました。
■屋久島で地元杉だけの新庁舎完成、林業復興へ官民協定