千葉商科大学が再生可能エネルギーに取り組む理由

■努力すれば自然エネルギー100%は可能だと実証

「今の日本は、再生可能エネルギーに対する意識が高いとは言えません。2050年までに日本の温室効果ガス排出量を80%削減するという目標は非常に厳しいという声も上がっていますが、果たしてそうでしょうか」(原科学長)と問い掛ける。

「自ら使う電力は、自らの責任で、工夫して創りだすことが大事。各企業・団体や家庭が実践すれば、自然エネルギーで社会全体の需要を賄えます。省エネと創エネを組み合わせれば、実践的な対応が可能です。本学はそれを実現して実証することができたのです」(原科学長)と語る。

先月、千葉県を襲った豪雨にも言及した。「このような大量の雨は、やはり温暖化の影響と考えざるを得ません。つまり気候の緊急事態なのです。その対策として自然エネルギー100%をやればできることを本学が示したことには意義があると思います」(原科学長)。

「エネルギーも地域分散型で発電して流通させることで供給は安定化します。再生可能エネルギーなら燃料が要らないので、災害にも強くなります。学校も企業もその方向に投資すべきです」(原科学長)という。

なお、12月2日には、「再エネ×教育×SDGsシンポジウム“RE Action For Teacher」が開催される。世界で脱石炭を目指す動きが加速するなか、教育界がどのようにSDGsに貢献できるのか。

このシンポジウムでは、橋本隆子副学長による千葉商科大学の事例紹介など、再エネ導入の先進事例を学びながら、教育界がSDGsで果たす役割について議論する。

◆「再エネ×教育×SDGs――RE Action For Teacher」シンポジウム

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高馬 卓史

1964年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。総合情報誌『選択』編集長を経て、独立。現在は、CSR、ソーシャルビジネス、コミュニティ・デザインなどをフォロー中。執筆記事一覧

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