グリーンなライフスタイルのススメ

様々な事例を紹介するマキコ・マクティアさん(写真提供:フィンランドセンター)

世界で起こっている様々な改革
最初に登壇したマリコ・マクティアーさんは、一般社団法人Social Innovation Japanやマイボトルに無料給水できる場所を探せるスマホアプリ“my mizu”の共同設立者。「持続可能な社会に向けて一人ひとりの役割」というテーマでプレゼンテーションを行った。

江戸時代の庶民の暮らしは(モノがなかったので)ムダを出さず持続可能な社会だったことに触れ、そのときから百数十年という(歴史的に見れば)短い時間で、私たちの生活習慣がすっかり変わってしまったことを指摘。今は改善よりも改革が必要と訴えた。また、持続可能な社会の実現を目指す、日本や世界で取り組まれている事例をいくつか紹介してくれた。

上勝町 ゼロ・ウェイスト宣言 http://www.kamikatsu.jp/zerowaste/sengen.html
日本で初めてゼロ・ウェイスト(ゴミゼロ)を宣言。ゴミを13品目45分別するなど、町をあげて多彩な取り組みを実施し、2016年度にはリサイクル率81%を達成した。

Fairphone https://www.fairphone.com/en/
壊れた部品を簡単に交換することができ環境に優しいオランダ発のスマートフォン。

Loop https://loopstore.com/
様々な企業にリサイクルプログラムを提供しているTerracycleが2019年にローンチしたプラスチック容器を廃し金属やガラス容器として使用後の容器を回収し繰り返して使うことでムダなくすショッピングプラットフォーム。

アイカサ https://i-kasa.com/
好きなときに借りられて、好きなときに返却できる日本初でNo.1の傘シェアリングサービス。

my mizu https://www.mymizu.co/
マイボトルに無料で給水できる場所やお店を探せるスマホアプリ。

日本では年間220億本※2 ものペットボトルが製造されているという。例えば my mizu のようなアプリを使って、多くの人がマイボトルを利用するようになれば、メーカーもペットボトルの飲料を作らず、量り売りの様な別のスタイルのビジネスを考えるようになるかもしれない。マイボトルを持つという小さなアクションでペットボトルを減らし、プラスチックごみの問題解決に貢献できる可能性もある。

※2:2017年度は227億本。PETボトルリサイクル推進協議会、清涼飲料用PETボトルの出荷本数と、その環境負荷(CO2排出量)の推移より。 http://www.petbottle-rec.gr.jp/data/weight_saving.html

フリーランスのコピーライター。「緑の雇用担い手対策事業」の広報宣伝活動に携わり、広報誌Midori Pressを編集。全国の林業地を巡り、森で働く人を取材するうちに森林や林業に関心を抱き、2009年よりNPO法人 森のライフスタイル研究所の活動に2018年3月まで参画。森づくりツアーやツリークライミング体験会等の企画運営を担当。森林、林業と都会に住む若者の窓口づくりを行ってきた。TCJベーシッククライマー。

執筆記事一覧
キーワード:

お気に入り登録するにはログインが必要です

ログインすると「マイページ」機能がご利用できます。気になった記事を「お気に入り」登録できます。
Loading..