広がるプラスチック汚染、解決にはリユース社会の構築を
いずれにせよ、生分解性プラスチックはまだ発展途上の技術であり、用途も効果も限定的だ。生分解性と書かれていると、野外に放置しても数週間も経てば自然に還ると誤解され、ポイ捨てを誘発する危険性もある。
使用時は問題なく使えて、遺棄された場合に何らかの状況がトリガー(引き金)となり、速やかな分解が始まるーー。そんな夢のある研究も進められているようだが、だからといって安心はできない。
プラスチックによる環境汚染は日々深刻さを増し、地球温暖化も待ったなしの状況だ。そんな中、私たちは持続可能な暮らしへの速やかな転換を迫られている。いま最も大事なことは、使い捨て習慣からの脱却であり、リユース社会の構築なのだ。
(※1)国際的な認証機関Vincotteの「OK Biodegradable MARINE」の規格