ケニアの貧困層に小口融資、事業拡大を支援

■「生涯現役」が認知症予防にも

準グランプリを受賞した廣川絵理花さん

準グランプリを受賞した廣川絵理花さんは、特別養護老人ホームで機能訓練に力を入れている。「年を取っても幸せに生きていくには、最後まで仕事をしたり運動したりすることが大切」という思いから「シニア世代が働く環境を当たり前にする」ことを目指す。

廣川さんの両親は足を悪くしたことで、仕事や地域のボランティアに参加することが難しくなり、社会参加の場がなくなった。70代で認知症を発症した両親について、「もし生涯現役だったら、認知症にならなかったのではないか」と振り返る。

そこで2014年、シニアスタッフで構成するコールセンターの実証実験を開始。2020年には第一センターを本格稼働し、月間売上高500万円を目指す。2023年には第二センターの設立、2030年には団塊の世代ジュニアの老後に向けてシニア向け仕事付き高齢者向け住宅を計画している。

廣川さんは「一人でも多くのシニアにできるだけ長く働く環境を提供していきたい。それは若者の未来のためにもなると信じている」と意欲を見せた。

このほか、「更年期ケアを映画で届ける」ことを目指す永田京子さん、障がい者雇用・就労1万人を目指す鈴木比呂さん、「虐待、不登校、うつ病、認知症ゼロの地域社会づくり」を掲げた武田規公美さん、エンターテインメントの力で投票率向上に取り組む高村治輝さんがファイナリストとしてそれぞれプレゼンテーションを行った。

グランプリの小林さんには最大2000万円の出資交渉権が贈られるほか、ファイナリストも夢に共感した協賛企業からの支援が受けられ、実現に向けてさらなる一歩を踏み出す。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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キーワード: #CSR#SDGs

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