政策そのものになったSDGs (笹谷 秀光)

■ ニューノーマルとSDGsスーパーシティ

新型コロナウイルスで経済が大幅に減速した最中に、この法律が成立したのは、ニューノーマルに求められるテレワーク、遠隔医療、自動運転、ウェブ教育などでピンチをチャンスに変える絶好のタイミングにマッチします。思い返せば2年がかりで特区法案がようやく成立したのでした。

この構想を理解した、感度の良い自治体等はすでに手を上げており、現在55団体からアイデアが出ています。すでに先陣争いが始まっているわけです。多くのSDGs企業も高い関心を示しています。企業がバーチャルの展示ブースで常時SNS上に出展し自治体と事業者の間の橋渡しを目的とする「オープンラボ」の登録企業等は110(令和2年6月1日時点)に上ります。

このように政府の最新の動きに SDGs が絡んでくることが多いので、自治体や企業はSDGs を理解しないことには、政策への参画や事業への参画がかないません。また SDGs を理解している組織とそうではない組織では大きく差がついていきます。このように差がつくのが SDGs の「怖い」ところなのです。

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笹谷 秀光(CSR/SDGsコンサルタント)

東京大学法学部卒。1977年農林省入省。2005年環境省大臣官房審議官、2006年農林水産省大臣官房審議官、2007年関東森林管理局長を経て、2008年退官。同年~2019年4月伊藤園で、取締役、常務執行役員等を歴任。2020年4月より現職。著書『CSR新時代の競争戦略』日本評論社・2013年)、『協創力が稼ぐ時代』(ウィズワークス社・2015年)。『 経営に生かすSDGs講座』(環境新聞社・2018年)、『Q&A SDGs経営』(日本経済新聞出版社・2019年)。 笹谷秀光公式サイトー発信型三方よし 執筆記事一覧 

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