SDGsランキング、独自計算すると日本は「54位」(下)

SDGsランキング、独自計算だと日本は54位(上)」で、各国別のSDGsランキングを独自の手法で計算してみました。SDGsギャップ率の順位が高く、かつ比較的SDGsスコアも高い国が、真にSDGsが進んでいる国であり、世界の国々が参考にできる事が多いはずです。(オルタナコラムニスト・西村敏之)

2030年までに達成を目指すSDGs

「真のSDGs先進国」とは

「SDGsギャップ率」ランキングの1位はキルギス共和国になりました。2位にタジキスタン、3位モルドバ、4位にベトナムです。

この中で、SDGsギャップ率ランキング1、3、4位はSDGsスコアも上位3分の1に入るため、世界の国々が参考にするところが多い「真のSDGs先進国」です。3か国に共通して言える事は、それらの国が位置している地域の他の国々に比べ、より平等であること、ガバナンスがしっかりしている事、インフラを整えている事です。

SDGsのスローガン「誰一人取り残さない」の原則を守ろうとしているからこそSDGsギャップが高いと言えます。活動例をあげると、キルギス共和国は2014年にGMO(遺伝子組み換え作物)の販売及び輸入の100%禁止を決定しました。健康と国内農業に対して配慮したものと思われます。

モルドバは2019年、国連欧州経済委員会が作成したジェンダー平等考慮宣言に著名しました。ジェンダー平等に対する高い意識の表れだと思われます。

ユネスコは今年7月、ベトナムのクーラオチャム生物圏保護区で、海洋プラスチック問題を解決するためのアイデアを若者から募るプログラムを実施すると発表しました。海をプラスチック汚染から守ると共に、若者の労働問題の解決にもつながる取り組みです。

ベトナムは3つの目標をすでに達成

森 摂(オルタナ編集長)

森 摂(オルタナ編集長)

株式会社オルタナ代表取締役社長・「オルタナ」編集長 武蔵野大学大学院環境学研究科客員教授。大阪星光学院高校、東京外国語大学スペイン語学科を卒業後、日本経済新聞社入社。編集局流通経済部などを経て 1998年-2001年ロサンゼルス支局長。2006年9月、株式会社オルタナを設立、現在に至る。主な著書に『未来に選ばれる会社-CSRから始まるソーシャル・ブランディング』(学芸出版社、2015年)、『ブランドのDNA』(日経ビジネス、片平秀貴・元東京大学教授と共著、2005年)など。環境省「グッドライフアワード」実行委員、環境省「地域循環共生圏づくりプラットフォーム有識者会議」委員、一般社団法人CSR経営者フォーラム代表理事、日本自動車会議「クルマ・社会・パートナーシップ大賞」選考委員ほか。

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