米教授「コロナ禍でもESGファンドの値動き堅調」

ハーバード・ビジネス・スクールのジョージ・セラフェイム教授は、ウェブでの講演で、「新型コロナ禍でもESGファンドのパフォーマンスはファンド平均を上回った」と指摘した。同教授が今年2~3月に世界3,000社の株価を調べたところ、「社会的ニーズを考慮する企業の株式リターンは、競合他社よりもマイナスが少なかった」ことが分かった。(オルタナ総研コンサルタント=室井孝之)

ハーバード・ビジネス・スクールのジョージ・セラフェイム教授

同教授は、サステナブル・ファイナンスの情報媒体であるResponsible Investor(RI)が10月28日~29日開催した「RI Digital: Japan 2020」で強調した。

同教授はその理由を、「企業が長期的に、包摂や気候変動などの社会的メガトレンドに沿って管理されれば、予期せぬショックや苦難に直面しても、より回復力が高いからだ」と明らかにし、「短期的な利益だけでなく、企業が社会的ニーズを考慮しなければならないという意識が高まる可能性が高い」と表明した。

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室井 孝之 (オルタナ総研フェロー)

42年勤務したアミノ酸・食品メーカーでは、CSR・人事・労務・総務・監査・物流・広報・法人運営などに従事。CSRでは、組織浸透、DJSIなどのESG投資指標や東北復興応援を担当した。2014年、日本食品業界初のダウ・ジョーンズ・ワールド・インデックス選定時にはプロジェクト・リーダーを務めた。2017年12月から現職。オルタナ総研では、サステナビリティ全般のコンサルティングを担当。オルタナ・オンラインへの提稿にも努めている。執筆記事一覧

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キーワード: #ESG

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