TSMCのRE100加盟にみえる光と影

台湾の巨大半導体メーカーTSMCは、委託元アップルのカーボンニュートラル政策に対応するため、再生エネ100%を目指す企業連合「RE100」に加盟した。デンマークの洋上風力発電大手オーステッドから20年間、電力を購入する契約を交わした。しかしこの契約には、再生可能エネルギーの開発効果をTMSCが独占する懸念がある。一方で、同社には台湾海峡における中国との軍事的緊張の高まりに伴う地政学的リスクもある。(オルタナ総研フェロー=室井 孝之)

マーク・リュー 会長兼ESG運営委員会委員長
出所:TSMC 2020 Corporate Social Responsibility Report
muroi

室井 孝之 (オルタナ総研フェロー)

42年勤務したアミノ酸・食品メーカーでは、CSR・人事・労務・総務・監査・物流・広報・法人運営などに従事。CSRでは、組織浸透、DJSIなどのESG投資指標や東北復興応援を担当した。2014年、日本食品業界初のダウ・ジョーンズ・ワールド・インデックス選定時にはプロジェクト・リーダーを務めた。2017年12月から現職。オルタナ総研では、サステナビリティ全般のコンサルティングを担当。オルタナ・オンラインへの提稿にも努めている。執筆記事一覧

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