埼玉県によれば、同県の高校生の選挙事務体験(臨時職員雇用)は、今回が3例目。昨年の参議院選の際にも、草加市、三郷市、吉川市の地元高校生(計16人)が選挙管理委員会の臨時職員として投票所の事務を行い、一昨年には旧北川辺町でも行われている。
運営は、県庁内の地域新興担当部署が行う。塚本氏は「若い人の地域活動の参加率が低く、地域に関心をもってもらえていない。若い人が目を向けることで、活気を取り戻し、盛り上げていきたい」と意気込みを語る。
「若年投票率の向上」を目的とし、議員インターンシップを行っているNPO法人ドットジェイピーによれば、「議員インターンシップに参加したことのある大学生の方が、政治的意識が高く、世の中のために何か行動したいと考える学生が多い」(北島優子事務局次長)という。若い世代の政治や社会との体験が、その後の社会への興味や関心の意識に影響を与えると指摘する。
埼玉県で行われている高校生による選挙事務が、今後、他の都道府県にも波及し、若い世代が自分の住んでいる町のこと、社会のことを知るきっかけとなることが期待される。(坂田顕一)
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