伊勢谷友介さん「社会再生をネットとアートで」

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俳優の伊勢谷友介さん

俳優の伊勢谷友介さんが率いるクリエーター集団「REBIRTH PROJECT」(リバースプロジェクト)の展示会「『Metamorphose』311後の未来」が、コニカミノルタプラザ(東京・新宿)で、10月3日まで行われている。9月23日にソーシャルクリエイターの谷崎テトラさん、伊勢谷さんのトークショーが行われた。リバースプロジェクトが地域活性化にかかわる萩市の野村興兒(のむら・こうじ)市長もスカイプで参加した。

■市民による行政参加「Gov.2.0」

「Metamorphose」(メタモルフォーゼ)とは、変容や転生という意味。311後に日本で劇的な変化が起こっているという現実を、アートや社会変革の実験を通じて考えようという試みだ。東日本大震災の被災地支援プロジェクトを積極的に行っている。

トークイベントでは、伊勢谷さんが、「元気玉プロジェクト」を説明。これは、立案者のアイデアを「マイクロパトロン」と呼ばれる支援者が、資金や支援で支え広げる仕組み。その一例の「ちゃぶだいプロジェクト」では、子どもが机に座って絵が描ける「ちゃぶだい」があれば、皆が集うことができるとのアイデアを実現。被災した職人が、被災地の木材で製作するちゃぶだいを8卓提供した。

さらに、伊勢谷さんと谷崎さんは、自ら研究中の「Gov.2.0」(ガバメント2.0)という世界の新しい動きを紹介した。これはインターネットの双方向性を使って、行政と市民の関係を根本的に再編する動きだ。ネットで意見を集約し、市民が事業の企画をし、行政は実施をサポートするという双方向性のある行政のことを言う。

萩市はネットを使った市民の政治参加の方法を模索しており、イベントでは野村市長と市民のツイッター対話も共有した。伊勢谷さんは、大河ドラマ「龍馬伝」で萩出身の偉人・高杉晋作を演じたことで同市市民と交流を重ねており、「萩・維新塾」にも参加している。

■アートを通じた「再生」の可能性を探る

聴衆の女子高校生が「何ができるか分からないけど、ネットを使って社会を変えることを考えたい」と発言。伊勢谷さんが「『元気玉』を使ってもいい。自ら考え、頑張って。そうした動きは小さくても、新しい社会をつくるきっかけになる」と励ますと、会場が沸く場面もあった。

伊勢谷さん(右)と谷崎さん、スクリーンに登場しているのは野村萩市長

伊勢谷さんは「震災後、私たち一人ひとりが被災地を復活させよう、防災を考えようと、社会のあり方を真剣に考えたと思う。アート、そして情報の力を通じて、社会を変える取り組みを先駆的に行いたい」と、期待を述べた。

伊勢谷さんは東京芸術大学大学院卒業という経歴を持つ、デザイナー・美術家でもある。リバースプロジェクトは、2009年に設立された。「人類が地球に生き残る為に」を考えながら、衣食住と芸術の関係をめぐる商品開発、芸術活動、地域活性化を行い、「再生(リバース)」を追求する。資本主義社会の中で持続的に活動を続けるために、株式会社にしている。(オルタナ編集部=石井孝明)

2011年9月28日(水)11:21

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