自然愛好家の推薦するロッヂ――世界のエコホテル巡礼(4)プレーケストーレン・マウンテン・ロッヂ(ノルウェー)

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すべて天然素材で造られたロッヂの全景。窓は採光のために斜形。釘の代わりに釘同様の形の木杭を使用

ノルウェー・フィヨルドのルーツは、遙か大昔、氷河によって造られたU字谷が沈水したものとされ、切り立つ壁は時に水深を含め1000㍍もある。

そのフィヨルドのほぼ中間地点、山奥に建つ「プレーケストーレン・マウンテン・ロッヂ」は、2008年創業以来、多くのハイカーから熱い支持を受けている。

毎年10万人もの観光客が訪れる観光スポット「プレーケストーレン」(教会の説教壇)の崖を控え、ロッヂは初夏から初秋まで繁忙期を迎える。日本人も今年9月までに89名の滞在記録が残る。

ロッヂのテーマは「エコデザイン」だ。創業の翌年、ノルウェー国内の「最優秀建築賞&環境保護デザイン賞」を受賞したスタイリッシュな造りでもある。

自然素材、釘を使わない構造、環境を思いやる限りない智慧と工夫、エネルギー効率の良さなど、建築家の配慮が徹底している。

客室内は特にシンプルで、アメニティはタオルと液体石鹸のみだ。ただし床暖房、二重窓など寒さ対策は万全。窓は採光のため窓枠を傾斜させ、塗料の色まで計算した光採取型だ。

食堂ではオーガニック素材による絶品の創作料理を提供。たった28室の小さなロッヂだが、魅惑の玉手箱のようだった。

<ECOなPOINT>

1. 建物全体が自然素材構造で化学塗料、化学薬品、殺虫剤などは使用しない
2. カーボンニュートラルである
3. 限りなくゼロ・エミッションである
4. 客室アメニティを省略、TVや電話も置かない
5. ロッヂ前の湖から水を引いて温め、床や壁などにパイプを配して全館暖房の工夫

<Preikestolen Fjellstue>

スタヴァンゲルからフィヨルド観光船でTAUの町まで。TAUの船着き場からプレーケストーレン行きバスに乗り換え、終点で降りれば目の前にある。
www.preikestolenfjellstue.no

取材協力・スカンジナビア政府観光局

執筆者プロフィール:
せきね・きょうこ フランスのアンジェ・カトリック西大学留学後、スイスの山岳リゾートで観光案内所に勤務。フリーの仏語通訳などを経て、ホテルジャーナリストに。

*本記事は、オルタナ22号(2010年12月号)から転載

 

2011年11月19日(土)9:30

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