2030年に向けたエネルギー政策で、原発比率などをめぐり政府が示した3つの選択肢について国民から意見を求めるパブリックコメントが12日に締め切られた。政府国家戦略室の担当者は13日午前、寄せられた意見が概数で8万件に達したことを明らかにした。
政府は30年時点の原発比率について0%、15%、20~25%とする3つのシナリオを提示。各地で行われた意見聴取会では0%を選択する人が7割を占めた。パブコメへの意見数は10日の時点ですでに5万件に届いていたが、同担当者は「駆け込みで応募する人が多かったようだ」と話しており、原発政策への国民の関心の高さが示された形だ。
政府は新しいエネルギー政策を9月にもまとめる見込みだが、これらの意見を同政策にどのように反映させるのかが問われる。今回のパブリックコメントの集計と発表について同担当者は「(政策の取りまとめまでには)間に合わせる。これから夜を徹して作業するしかない」と話している。(オルタナ編集部=斉藤円華)2012年8月13日