
洞爺湖サミットの開催が迫っている中、議長を務める日本がどのようなリーダーシップを発揮できるか、国際社会から注目されています。しかし、排出量目標や抜本的な対策を打ち出していない国に、リーダーシップが果たせるのかという心配も聞かれます。そのようななか、国立環境研究所の江守正多さんをはじめとする若手の地球温暖化の専門家が集まり、日本が世界全体を低炭素社会にしていくために必要な施策を提言としようと自主的な審議会「若手専門家による地球温暖化対策審議会」(略称:「若手審」)が最終報告書を発表しました(若手審座長 川島悟一)。
温暖化による被害を受ける世代であるとともに、2050年にかけて低炭素社会を構築していく中心となる世代からの提言をいくつか紹介します。
低炭素社会をつくるためには、強い意思と価値観の転換の「心」、温室効果ガス排出量を削減する技術「技」、炭素税などの社会の仕組みや低炭素に暮らすためのインフラ「体」のすべて「心・技・体」が必要、とのことです。
世界中の人が日本人と同じだけの物質的豊かさを追求した場合、2050年までに普及が見込める技術を導入したとしても排出量を現状比の半分にすることはできません。そこで、私たちの移動量や輸送量、工業製品量、住宅での暖房負荷や給湯量などの物理的活動量を抑制することを提案しています。物理的活動量を抑制しても、便利で豊かな暮らしは可能です。
世界全体での温室効果ガス排出量を半分にする場合、日本は現状比で約80%の削減となります。そうした低炭素社会を実現させるためには、2020年までに2050年に普及させる都市計画や技術などを確立させ、2020年以降にそれを標準仕様として普及させていくことを提言しています。
若い世代から発信されたこの提言は、自分たちが暮らす低炭素社会を自ら描き、自分たちが取り組んでいくための行動を示したものです。政府や国会などで未来を決めることを議論する際には、こうした意見ももっと取り入れられるではないでしょうか?
全文は、以下のWEBサイトからダウンロードできます。
http://wakateshin.exblog.jp/8889779/
(2008年05月26日掲載)